ロードバイクで速く走るために、そしてその速度をできるだけ楽に維持するために、避けて通れないのが「空気抵抗」です。
チェーン、ハブ、BBなどの駆動抵抗ももちろんゼロではありません。しかし、ロードバイクである程度の速度域になってくると、最も大きな抵抗になるのは、やはり空気抵抗です。
これは今では多くの方がご存じの通りで、雑誌や各種メディアでもたびたび取り上げられるテーマです。
空気抵抗を最も少なくできる姿勢といえば、タイムトライアルバイクやDHバーを使用したTTポジションが代表的です。しかし、一般的なロードバイクでサイクリングロードや公道を走る場合、そのようなポジションを常用する方は多くありません。
では、通常のロードバイクでよく使うブラケットポジションや下ハンドルでは、どのような乗車姿勢が空気抵抗を減らしやすいのでしょうか。
今回は、海外の動画や各種資料を参考にしながら、ロードバイクのポジション・フォームによって空気抵抗がどのように変わるのか、そしてどのぐらいのパワーの節約につながるのかを考えてみたいと思います。
▶実際の空気抵抗は?
ロードバイクで走行しているときは、常にさまざまな抵抗と戦っている状態です。
実際の走行中にどのような抵抗があるかと言うと、タイヤの転がり抵抗、チェーンやハブ、BBなどの機械的な抵抗、路面状況なども関係します。
しかし、ある程度の速度域になってくると、これらの抵抗よりも、空気抵抗の影響が非常に大きくなってくるということです。
走行中に受ける全体の抵抗のうち、空気抵抗が占める割合の目安としては、
15km/h:約50%
30km/h:約80%
40km/h:約90%
このように、15km/hで走行しているときは全体の抵抗のうち約50%が空気抵抗とされていますが、40km/hまで速度が上がると、全体の抵抗のうち約90%が空気抵抗になると言われています。
つまり、速度が上がれば上がるほど、走行抵抗の中で空気抵抗が占める割合はどんどん大きくなっていくということです。
「空気抵抗は速度の二乗に比例して大きくなる」と言われることもありますが、実際にロードバイクで走っている側からすると、速度を少し上げるだけでも、必要なパワーが急に大きくなるように感じることがあります。
では、「空気抵抗は、誰にでも同じようにかかるものではないのか?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、ここが今回の大切なところです。
空気抵抗はすべてのライダーにかかりますが、その大きさは乗車姿勢、つまりポジションやフォームによって大きく変わります。
つまり、同じ速度で走っていても、ライディングフォームによって必要なパワーは大きく変わるということです。
とはいえ、数値だけで言われても、少しピンときづらいかもしれません。
以前、バイシクルクラブでとても分かりやすい例えが紹介されていました。
平地で冬の木枯らしのような向かい風、風速8mほどを受けて走る場合、その抵抗はおおよそ6%の上り坂を登るのに近い負荷になる、というものです。
6%の上り坂といえば、決して「登っているか分からない」ような緩い坂ではありません。しっかりと傾斜を感じる上りです。
平地を走っているはずなのに、強い向かい風を受けると一気に進まなくなるのはご体験がある方も多いと思います。。それだけ空気抵抗、そして風の影響は大きいということです。
▶各ポジション別空気抵抗
調査① AeroCorch
AeroCoachが屋外ベロドロームで行ったテストでは、ロードバイクの各ポジションによって、空気抵抗にかなり大きな差が出ることが紹介されています。
元データは45km/h時の比較ですが、45km/hという速度は一般的なサイクリストにとっては少しイメージしづらいかもしれません。
そこで、ここでは40km/h前後で走る場合のイメージとして見てみます。
リラックスしたブラケットポジション:約246W
下ハンポジション:約236W
エアロフードポジション:約221W
内向きレバー+エアロフードポジション:約220W
こうして見ると、リラックスしたブラケットポジションと比べて、下ハンポジションでは約10W、ブラケットを持ったまま肘を曲げて上半身を低くしたエアロフードポジションでは約25W近い差が出ることになります。
40km/h前後で約25Wの差というのは、かなり大きな差です。
ロードバイクのパーツで25Wを削減しようとしたら、そう簡単な話ではありません。しかし乗車姿勢だけでも、ここまで必要なパワーが変わる可能性があるということです。
調査② BikeRider
①ブラケット(ショルダー)ポジション(腕を伸ばす)
②ブラケット(先端)ポジション(腕を曲げて、上半身を伏せる)
③下ハンで腕を伸ばす
④下ハンで腕を曲げる
※CdA=空気抵抗係数=空気抵抗係数×前面投影面積
つまりCdAは小さいほうがパワーが削減できるということです。
①0.4763 0.4593
②0.3661 0.3592
③0.4002 0.4127
④0.3389 0.3417
▶種類の調査結果からみてわかること
例えば某社のプーリーに交換で
a.5.85W削減
b.6W削減
どちらもウン万円のものです。。。
チェーンの潤滑で軽減できるワット数
16W!!
という調査結果もあるようです。
頭一個とまでは行かずとも、少し低い姿勢で走れるようにしたり、
もしもバタつきがあるのであればジャージを1サイズ落としてみる、
これで5W位平気で削減できそうな気がします(;´∀`)
空気抵抗を考えれば低く、前面投影面積を極力狭く、≒CdA値を低くこれにつきます。
同じ体重の2人が同じパワーで走っていたとしてもどちらが前に出ていくか、これはまさにCdA値が低いほうが前に出ていくということです。
同じぐらいの体重で下り坂で離される、コレハポジション作りの差ということも考えれますね。
パワーを抑えてスピードを出す、コレが大切ということです。
深い前傾姿勢を維持できるためには”体幹”が重要といいますが”柔軟性”も忘れてはいけません。。
骨盤の前傾は人それぞれで起こす人もいますし、寝かす人もいますが大切なのは自分のペダリングに合わせた前傾姿勢ということです。
ペダリングの円運動、「踏んで踏んで踏みまくる!」でも、「キレイに回す」でもそうなんですが、上支点の通過の際に”つまらないようにする”ということです。
上支点でつまってしまうとものすごくロスが大きくなります。
このお話しは次回に、、、
しかしコレだけではありません。
動画の最後の方でも言っていますが、「快適性」も考えましょう!ということです。
空気抵抗ばかりを気にしすぎて極端に低いポジションを取ることでかえって疲労をタメてしまったりしては意味が無いということですね。
しかし下ハンの上半身をかがめたポジションはもう明らかに空気抵抗が少なそうですが、意外とブラケットポジションで上半身をかがめたポジションも空気抵抗が低いという結果でした。
それは下ハンよりもCdA値が低いという結果が出ています。
無理に下ハンを握るよりもブラケットでしっかりと上半身をかがめたほうが空気抵抗が少ないということです。
ということで結構こういった「ポジションによって空気抵抗はどうなるか?」こんな実験は個々人では正確な数値を出すのは少々難しいですが、雑誌や各社が色々とデータを公開してくれています。
この中から自分のペダリングや乗車環境に合わせたポジションを探るというのがいいと思います。
ということで「ロードバイクの乗車姿勢における空気抵抗軽減ポジション」のお話しでした。
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