
通常、日本のいわゆるママチャリは右が前ブレーキです。
注)最初に書いておきますが、どちらが正しいとか、間違っているとか優劣をつけるとかのお話ではありません。あしからずデスm(_ _)m
またあくまでも想定はレース等ではなく、一般的なサイクリングやグループライド等の速度域、走り方を想定してのお話となります。
ワタクシの場合は完全に右前(JIS規格)です。
と言うのも小さい頃からブレーキは右前です。小学校の頃チャリンコでリアのブレーキロックで遊び、オートバイに乗ってもやはり右手ブレーキが前でした(後ろは右足)。もう二輪と言えば右前、頭も体も馴染みすぎてしまっているので不自由もないのに今更変えられる気がしない、というのが正直なところです。
ということで、ワタクシ個人的な意見としてはどっちでも良いと考えております。
双方良い点がありますし、苦手な面もあります。
どっちがいいかと言われたら、もちろん慣れている方で、と答えます。
どちらでも良いとは思いますが、慣れていないと危険を伴います。
慣れていない場合は慣れるまで、体に染み込むまで練習が必要になります。
ということで右前?左前?ブレーキの仕組みとともに前後についての話にしてみようと思います。
▶制動力の向上
まずここ最近はディスクブレーキ化やタイヤのワイド化の流れもあり特にですが、タイヤとブレーキの性能がかなり上がってきている、絶対的なストッピングパワーは上がっていると考えております。
と言うのも、今では新車ではほとんど見ることがなくなったダイレクトマウントを含めたリム式キャリパーブレーキから、ほぼ油圧ディスクブレーキにシフトしております。(リムフレームも最終モデルはダイレクトマウント方式がをよく見ました。)それとともに、以前よりも太いタイヤが主流になってくることでも、ブレーキの強力なストッピングパワーを受け止められるようになってきています。(もちろん乗り心地や転がり抵抗の等のお話もあります。)
つまり現在のブレーキシステムは進化とともに軽い力でもよく効き、安定し制動力が上がっていると考えております。

▶二輪のブレーキ
そして重要な二輪のブレーキについてのお話です。
✓ブレーキングによる荷重
ものすごく簡単な説明です。
走行中は自転車も体も一緒に動いていますので、ブレーキをかけるとバイクは止まろうとしますが、体は前に行こうとします。体は前に行こうとするのを何らかの方法で抑えないと、、、体だけ前に飛んでいってしまいます。
前に行く体を手でハンドルを抑えたり、足でペダルを踏ん張ることで体を支えます。サドルでは、、、ちょっと厳しいと思います(笑)
この時にフロントに荷重がかかり、リアの荷重は抜けがちになります。
これはフロントブレーキだけではなく、リアブレーキをかけても少なからず同様の動きが起こります。
✓フロントブレーキ
二輪のブレーキ(自転車だけではくオートバイも含めて)は構造的に、フロントブレーキをしっかりとかけないと十分な制動力は得られません。
かと言っても、ブレーキを強くかけ過ぎることも危険です。
シマノの現在のブレーキシステムは強めの力でフロントブレーキをかけたとしても、路面がきれいでドライで(極端なことをしなければ)あれば直ちにロックしないように調整されています。これがシマノのすごい技術です。しかし強力なブレーキング時はある一定のラインを超えると荷重等によってはリアが持ち上がりジャックナイフ状態になります。そして最悪前転してしまいます。(特に危険なフォームは上半身が高く顎が上がり、肘が伸びきった状態です。)
前転を防ぐために、ブレーキングの例の姿勢がありますが、とっさにあれはなかなか難しいです。ではできるだけ前転を防ぐためには、ということですができるだけ低く構える。あとは神様に祈る。これしかありません。
お話を戻します。路面状況が悪かったり極端に強すぎるブレーキング(パニックブレーキを含めた)はフロントタイヤがロックして滑ってしまう場合もあります。フロントがロックするとコントロールを失いやすく、かなり危険です。(似たような感覚ではフロントがパンクしたときのようなコントロールの出来ない恐ろしい感覚です。)
つまりフロントのブレーキで素早く止まる(減速)ためには、強力なブレーキを掛ける必要はありますが、それでもジャックナイフ状態にならないように、そして路面状況に応じてはロックをさせないような繊細なブレーキ、つまり強力かつ繊細なブレーキ操作が必要になります。
✓リアブレーキ
リアブレーキはたとえ思いっきりレバーを握ったとしても、フロントと比べて強い制動力を生み出すことはできません。つまり緊急時等リアブレーキだけでは十分に減速・停止することはできません。
リアブレーキはフロントの補助的なイメージですが、それだけではなくブレーキング中に車体を安定させるようなイメージです。ブレーキングはもちろんリアブレーキも使ったほうが素早く減速ができて、車体が安定します。
リアの場合はフロントと違い、強く握るとフロントのようにリアが持ち上がり前転することはありませんが、結構簡単にロックします。ただしフロントと違いリアはロックしても、車体さえ真っ直ぐであればフロントよりも危険度は低く、直ちに転ぶことはあまりありません。
というのが二輪のブレーキの基本的なお話です。
▶ブレーキの場面で考える
✓急制動
まずロードバイクの場合は片手で急制動はかなり厳しいと考えられます。
ポジション的にはロードバイクの五点支持(ペダル・ハンドル・サドル)から更に減らし、片手の状態で急ブレーキをかければそれこそ体が前にぶっ飛んでしまいます。
ですので、もしも片手で急制動をしなければならないような場合があったとしても、できるだけ早く両手でハンドルを掴む必要があります。
✓ハンドサイン
ハンドサインの場面を想像してみます。
ハンドサインを出しながらブレーキを、というのは危険です。
そもそも後方に今後の動作を知らせるためのハンドサインは、動作をする前にの段階で知らせる必要があり、ブレーキを掛ける前にサインを出さないと意味がありません。(ブレーキだけではありませんが)ブレーキを掛け始めてからサインを出したってその頃には突っ込まれています。
緊急時などは手を離す余裕はなく、それこそ(神様に祈りながら)大声で「ブレーキッ!!」と叫ぶしかありません。
✓シフトチェンジ
ブレーキをかけながらシフトチェンジは実際にありえます。
これは確かに左が前であれば右手は多少ブレーキングをないがしろにしつつも、右手でシフトチェンジは幾分行いやすいのではないか、というのは考えられなくはありません。
このブレーキをしながらのシフトダウンをよく使う場合、普通のブレーキングであれば右前でも練習次第ではできるようになりますが、左前は素直にやりやすく良いと思います。
✓ドリンク
右手(利き手)でドリンクを取る場合が多いと思います。
しかしです。
そもそもブレーキを掛けなければいけないような状況で片手を離して、ドリンクを取る、飲むこと自体かなりリスクが高い行動です。
速度が上がれば上がるほど思いますが、公道ではドリンクを飲むのは安全のためにも止まったタイミングが良いです。
✓パニックブレーキ
緊急時に思わずギュッとブレーキを握ってしまうことです。
これは右が前でも、左前でも最近のブレーキは非常によく効きますので、どっちだから安全ということは無いと思います。
しかし利き手が前のほうが微妙な操作が早く行える可能性は高いと思われます。
✓構造的な話
メカニックの立場からの意見ですが、左前のほうがきれいに組める、ということは基本的にはありません。実際にほとんどのフレームは構造上、どちらで組んでも全く問題のないように、きれいに組めるようにできています。特に昨今のフル内装のバイクはどちらでも組み方的に問題ありません。
左右を選ぶ上ではよほどの特別なことがない限り、構造的なことはほぼ気にする必要はありません。
▶まとめ
ということでダラダラとブレーキの左右についてのことを書いてきましたが、最初にも書きましたがやはりなんといっても”慣れ”です。どっちが絶対に正しい!正義!と言うお話ではありません。
通常は右前ですが、不慣れからなんとしてもでも慣れるために逆にしたほうが良い理由がご自身の中にあるのであれば、逆にして乗るのも全然良いと思います。
どちらにせよ、ご自身が一番安全に走れる方を選ぶのが良いと思います。
そしてブレーキのどちらが前か、よりももっと重要なことは自分に対しても、周りに対しても急ブレーキを使わない、使わせないような運転を心がけるのが良いです。急ブレーキだけではなく、急ハンドル等もそうです。
ということで右前?左前?ブレーキの仕組みとともに前後について考えた、そんなお話でした。
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コメント
コメント一覧 (3)
特にマウンテンバイクになると700㎜~800㎜が主流なので、左前だと最悪何かにぶつかった場合フロントがロックする恐れも有りますし。
コーナー進入時に減速しつつ右手でシフトダウンという動きを考えると左で前ブレーキを操るべきとなります。じゃあなんでリヤ変速を左にしなかったんだ?という疑問はありますが。
昔は変速も一種のテクニックでしたね。ダンシングで膝でシフトアップとか見たことあります。
優劣はないと思います。ジャンニ・ブーニョ、マリオ・チッポリーニ、マルコ・パンターニ、ダニロ・ディルーカ。みんな右前です。おそらくWレバー経験している最後の世代です。
いつも役立つ記事をありがとうございます。
(FF-Cycleさんのブログはときどき参考にさせてもらっています)
こちらの記事に触発されて、自分も右前?左前? 問題を考えてみました😅
https://note.com/silicate_melt/n/na4646aeae0a1