油圧のコントロールレバー(8020、7020)での要注意部分の話です。
すべての型番で確認をしたわけではありませんが、11速の2代目のモデル、(デュアルコントロールレバーの後に”R”が付くモデル)の機械式の油圧ブレーキレバーの初期型の弱点的な部分であると考えております。

型番では以下の2つが該当すると考えられます。。
ULTEGRA ST-R8020
105 ST-R7020
(DURA-ACE ST-R9120も同形状ですが未確認)
現状で確認ができたのは現在のモデルとして入手できるモデルは、対策品になっている可能性が高いということですが、旧型をご使用の方は注意が必要だと思われます。

✓症状
実際にどのような症状なのか見てみます。
こちらです。
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コントロールレバー側の油圧のホースを繋ぐ部分です。
この部分には画像のようにイモネジ(埋込式のネジ)が入っているのですが、そのネジの部分を境に割れのようなクラック(ひび・割れ)、亀裂が入ってしまうのです。

こちらはまた別のコントロールレバーです。
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やはり同じところからクラック(割れ)が入っていました。

✓原因等
なぜここにクラックが入ったりとか、割れてしまうのか、というと主な原因はオーバートルクで割れてしまうということなのです。
しかしこれだけではないのです。
規定のトルクであったとしても割れることがある、もしくはいつの間にか割れていることがある、ということもあるようです。

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これです。

また別のレバーです。(このレバーは5-6N・mでした)
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こちらもお客様自身は全く気が付かれてはいなかった例です。
というのも普段からこの部分をまじまじと観察したりすることもないかと思います。
こちらのクラックは画像ではこれでもわかりやすく撮れていますが、実際にはホコリが付いているぐらいのうっすらとしたクラックで、注意してみないと見つからないぐらいのごく浅いものです。。

しかしです。
動画で見てみます。

ホースがつながっているときには漏れがありませんでした。
ですので表面的なクラックで収まっている可能性、ということもないわけではありませんでしたが、このようにホースを外してみるとクラックからにじみ出てきます。
ということはこのクラックは少なくとも内部からつながっているということがわかりました。


✓対応と対策
①交換
もう割れてしまっている場合は、原則交換するしかありませんが油圧のコントロールレバーは原則 分解はできませんので片側のレバー一式での交換となります。

②対策
対策はとしてはまずトルク管理を確実に行う、トルク規定値の下限を使用することです。通常多くの場合はマージンを考えて設定されていますが、マージンはないと考えて頂いたほうが良いと思います。
そしてトルクを掛ける際はゆっくりと、そして何よりも校正された正確なトルクレンチで正しい使い方をするということです。
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特殊な構造をしたレンチを使います。
※このレンチを使う場合はトルク値を計算し直す必要があります。

③定期的な確認
定期的に確認をする、ということです。
バーテープで下に隠れしまっている場合もあるかもしれませんが、少しめくってあげると見ることができます。

✓交換品
ちなみに交換した現行モデル?と思しき現在入手できるモデルです。
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全くの同型番製品(ST-R8020)ですが、指定のトルクが下がっています。
5-6N/mです。

構造にも変化が見られます。
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交換したレバーにはイモネジの構造がありません。
ひょっとしたら対策品に変わっているのかもしれません。
絶対数が少ないので確実ではありませんが、以下の可能性も考えれます。
初期型:イモネジ+5-7N/m
中期型:イモネジ+5-6N/m
後期型:イモネジなし+5-6N/m 
今のところ割れが発生しているのはすべてイモネジありの構造です。
イモネジあり構造は要注意です。

それでも構造的に強くはない可能性を理解し、管理をしっかりと行う必要があります。


▶まとめ
当店でも該当コントロールレバーをお使いのお客様の場合、お預りの際等には確認をさせていただいておりますが、全く気が付かれていない場合ももちろんあります。
もしも同形状のコントロールレバーをお使いの場合で該当箇所の割れがあった場合、お早めにお店にご相談をされたほうがよろしいかと思います。

ということで今回は、11速用 油圧機械式コントロールレバー(ST-R8020等)のアキレス腱!? 要注意箇所見る!そんなお話しでした。

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