最近増えてきているのは従来のフレンチバルブシステムに変わる次世代のバルブシステムです。
各メーカーが様々な問題を抱え、その問題を可決するための構造を取り入れているようです。各メーカー構造は違えども面白いものです。
今回はクリックバルブのコメントをいただきましたので調べてみました。
ということで今回は次世代の仏式バルブ?SCHWALBEのクリックバルブを考える、そんなお話しです。

▶フレンチバルブ構造のおさらい
まずは従来のフレンチバルブの構造のおさらいからです。
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赤色部がバルブコア全体です。
指で締めたり緩めたりする黄色の部分が小ネジといいます。
小ネジによって上下するのがプランジャー(オスネジ部)でプランジャー先端には弁(黒)が付いています。
小ネジを締めることで弁の付いたプランジャーが持ち上げられ、弁が閉じ空気を止めます。また空気をいれる際は小ネジが緩んでいることでプランジャーが押し込まれた瞬間に空気が入っていきます。空気を入れていないときは内部からの空気圧で弁は押されて空気を止めていることになります。
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※プランジャーを切って分解した状態です。
簡単な説明ですがこれが従来のフレンチバルブの構造です。

▶クリックバルブとは?
SCHWALBEが開発した、次世代型のバルブコアのことです。
バルブコアを交換することで、子どもでも簡単に空気入れができる、ということを目指していたようです。空気が漏れることもなく、ポンプヘッドの付け外しも簡単ということです。

構造はこのようになっています。
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フレンチバルブとの違いはバルブコア内のプランジャーにはバネが付いています。
この構造でがあるのでプランジャーは常にバルブを閉じる方向に力が働いています。コアを押し込んだときにだけプランジャーの弁がオープンになる構造です。
つまり従来の小ネジの構造の代わりに、コア内部にスプリングを入れた構造です。

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▶メリット
①空気の流入量が増える

何でも空気の流入量が従来のフレンチバルブに比べて、50%増えるということです。

空気の流入量が増えることによるメリットは、主に2つのことが考えられます。
a.空気入れが軽くなる
空気の通り道が広くなることで、空気入れのときのポンピングが軽くなることが考えられます。

b.ビード上げ時のメリット
チューブレスでビードを上げるためにはある程度以上の空気を一気に送り込む必要がある場合もあります。そんな場合でも通り道が広いということでより多くの量の空気を一度に送り込むことができるので、ビードが上がりやすくなることも考えられます。

②耐久性
メーカーの話では2万回以上の耐久性試験に合格したということです。
2万回以上耐えられるのであれば、毎日空気入れをしても60年は使えると思います(笑)
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③従来のフレンチバルブ特有のコアの問題がない
フレンチバルブでは構造上どうしてもコアの問題があります。
a.バルブ先端の曲がり
バルブ先端をを開けた(ゆるめた)状態で横方向の力をかけてしまうとコアが曲がったり折れたりしてしまうことがあります。

b.コアが外れる
ポンプヘッドには主に2種類、押し込むタイプとねじ込むタイプがあります。
ねじ込むタイプの場合、ポンプヘッドを緩めたときにコアが外れてしまうことがあります。とは言ってもコアの締め込みがしっかりしてあれば回避できる問題です。

④専用のポンプヘッドではなくても使用可能
これはかなり良いと思います。
専用のポンプヘッドが付属してくるセットがありますが、専用のポンプヘッドではなく従来のポンプヘッドでも使用が可能ということです。※ただしねじ込み式のポンプヘッドは構造的に使えません。


▶デメリット
①使用できない場合
コアを交換するのがクリックバルブのシステムです。
ということはコアが交換できない場合は使用することができません。最近では樹脂製のバルブを使用しているTPUチューブがあります。※樹脂製のバルブはコアを接着しているからです。

②減圧方法
空気の抜き方ですが、ようは従来と同じでプランジャーを押し込むことで弁が開きます。しかしフレンチバルブとは違い、プランジャーが奥まっている部分に位置しているということです。ですのでなにか尖ったもの等でプランジャーを押し込むことが必要になります。
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③異物混入の可能性
上記の構造があるので、従来のフレンチバルブではあまりなかったバルブ先端への異物の付着から異物が内部に混入する可能性が考えられます。
フレンチバルブでは小ネジが締まっていれば異物が付着したとしても、内部まで混入する可能性が低いです。
しかしクリックバルブではプランジャー先端付近に異物が付着してしまった場合、そのままポンプヘッドを取り付けて使用することで、空気をいれる際に異物を内部に押し込んでしまう可能性が考えられます。
フレンチバルブではバルブキャップは無くてもトラブルはほぼ有りませんでしたが、クリックバルブの場合は構造上キャップをしたほうが良いと思われます。

④シーラントのつまり問題
フレンチバルブでは少なからず空気入れやポンプヘッドのつけ外しの際に逆流したシーラントがコア内部に付着し、バルブコアをつまらせてしまう場合がありました。
クリックバルブでも同じようにシーラントがコアのつまりを誘発することが考えられます。

⑤価格
シーラントの影響でコアが詰まった場合、基本的にコアを交換するのがてっとり早いです。掃除をするのはかなり手間がかかりますし、完全にきれいにはできない場合が多いです。複雑な構造のクリックバルブのほうがなお難しいと思われます。そして交換用のクリックバルブはコアのみでも1個あたり900円ということです。フレンチバルブのコアは安いものでクリックバルブの10分の1以下です。


▶まとめ
SCHWALBEのクリックバルブですが、メーカーの狙い通り子どもでもフレンチバルブの空気入れがしやすいようなシステムです。ポンピングや取り外しに不安がある方は良い選択肢になるかと思います。

しかしTLRでの運用ではシーラントのつまりの問題がありますし、最近一気に使用率の増えたTPUチューブでは使用が難しい場合が多いです。そもそも現状のポンプヘッドで苦労をしていない場合、交換をする必要があるのかと言われると、、、なかなか難しいところです。
特にフレンチバルブでヒラメやワタクシも使用しているLEZYNEのポンプヘッドを使用している限り、使用上で不安が出ることはあまりないのではないかと思います。

今回は実際に長期間にわたり使用したわけではなく、あくまでも構造上を見たうえでのお話で、個人的な感想ではありますが、現状ではまだ万人におすすめできる製品というところまでいっていないように思えました。

ということで少々ネガティブな締めとなってしまいましたが、今回は次世代のバルブ?SCHWALBEのクリックバルブを考える、そんなお話でした。



チューブレスではマックオフのビッグボアチューブレスバルブやリザーブのFillmore Valveのほうが良いように思えます。


フレンチバルブの詳細はこちらから↓↓↓

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