UCI スーパータック禁止を決定 禁止の背景を考えてみる
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以下Cycling Tipsの記事です。


スーパータックというのは何かと言うと、、、

コーナーも。。。
この乗り方です。

この動画内でもありますが、
Not safe, But super super faster in aerodynamic.
(安全じゃないけど、空有力的には超速いぜ!)

ということです。

スーパータック禁止の波紋は世界各地で広がっているようです。

究極を言えば、、、

こんな危険なものもありますが、、、
ちなみにこちらのリアはフリーではないようです。

ということで、UCI スーパータック禁止を決定 禁止の背景を考えてみる、ということお話です。



ちなみに別動画ではこちらです。


▶なぜ危険なのか?

実際に試してみるのは危険すぎるので、頭の中で考えてみます。
見ての通り、極端なフロントへの荷重が考えられます。
Atuck

①ハンドルの操作が限定的に
ハンドルの操作がこのポジションでは非常に取りづらくなると考えられます。

②ハンドルが切れない
そもそもこのポジションではハンドルの切れ角が極端にすくないです。
ハンドルを切ることで、タイヤ・ホイールが足にあたってしまうからです。
(速度を考えればそこまで大きくハンドルを切ることは無いと思いますが、)

③ブレーキかけたら・・・
極端なフロントへの荷重は、ブレーキングの際に危険を伴います。
むしろこのままブレーキを掛けれるのかと思うぐらいです。。。

④不意なことに対応できない
ギャップ、砂等の不意なことの対応はかなり遅れますし、危険を伴うと考えられます。

というのも要は自転車はこのように乗るように作られていない、ということもありますし、2輪の特性や動きを考えてみてもこの乗り方の危険性は想像がつきます。
レースでこのスーパータックのシーンの各国様々な実況を見ても、”危険”という言葉はほとんどが入ってくるぐらいです。

とは言っても実際に使っているのはアマチュアや初心者ではなく、走りにおいてスピードだけではなくもちろんスキルも世界のトッププロです。
最低限自分の安全は自分で守る、リスクマネジメントをすることで勝利を掴み取っている、ということはもちろんあると思います。
それをUCIがルール化するのか?実際に落車がおきたのか?というのがプロの中でも多い意見のようです。


▶安全性を問われる自転車レース
栗村修さんの記事です。


速さのために空力を重視して安全性を犠牲にするということは、スポンサードのこともありますし、スポーツとしてはよくないことと捉えることもできます。

格闘技などもそうですが、殺し合いではなくあくまでもスポーツです。
いわゆるリアルを求めたいという気持ち、命を削ぎ落として、というのもわからなくはありませんが、スポーツである限りそこには”ルール”というものが存在し、運営側も最低限の安全性を考慮する必要があります。(ボトル投げ等も)
フィクション映画のように名誉と誇りのためだけに、速くゴールをするというルールが一つだけしか無い戦い(勝てば官軍ではありません。)をしているわけではないということです。

しかしこれと生身、ほぼ裸のような装備、守られるのは頭部だけという極めて無防備なスタイルで80~100km/hとかで下りを走ること、これだけでもかなりのリスクであるとも考えられます。
そんなことだともうスピードの出ない上りのようなコースでしか競技ができない、ということになってしまうと思いますが、勝つためのリスク、リスクを負わないと勝てない、まさのそのジレンマに居るのが現在のロードレースではないかと思います。


▶危険なだけではない?
空力だけを優先してしまうのであれば、今後このスーパータックポジションを作りやすく自転車が変わってきてしまうかもしれませんし、それだけではなく、自転車の乗り方の概念を大きく変えてしまう事になりかねません。

過去の代表的なものがオブリーポジション(オブリースタイル)と呼ばれている(本人は”Crouch”(クラウチ)と)ポジション・フォームです。
Graeme_obree
画像:https://en.wikipedia.org/wiki/Graeme_Obreeより

オブリー氏はこの独特のフォームと自転車で(もちろん絶え間ない努力の賜物も、)アワーレコードを更新しました。当時もコレはだめだろ。と言う意見もあれば、ルールに抵触しなければいいだろ!という意見もあったと思います。意見は様々、色々な考え方があって良いと思います。
しかしレースを管轄するUCIはNGだったと言うことです。
なぜなら速すぎたからであると考えられます。というのも公式の理由は安全性のため、ということですが、遅かったら誰も文句は言わなかったかもしれません。ちなみにこのクラウチと自転車の組合せですが、とにかく速いということです。
グレアム・オブリー氏はその後も様々な形状の自転車を作りますが、しっかりとUCIに目をつけられています。スーパーマンポジションと言われる、手を前に付きだずポジションも有名なところです。

つまりスーパータックであったり、クラウチ(クラウチングということもあるようです)は現在の技術を持って解析してみても、空力的には本気で速いと言うことです。(条件はありますが、)

現在はダウンヒルを中心に使われているスーパータックですが、これが本当に速いとなると、、、極端な話、平地でもこのフォームで走ったり(まさにクラウチです)、前述のように機材にも変化が出てきてしまうことが考えられます。
当然、当時のオブリー氏の件もあり、フレーム等にはかなり細かく規定がありますが、その規定をうまくすり抜けるような、そしてス-パータックやクラウチを取りやすいような形状になっていってしまっていたかもしれません。例えばですが、トップチューブ形状は座りやすい形状、疑似サドル的な)になったり。。。ドロッパーシートポストもそうです。

ということはこのスーパータックを突き詰めると、ロードバイクの形や乗り方、フォーム等が完全に変わってきてしまうこともあるかもしれません。
伝統というか、歴史を守ること、伝統を守ると言うと言われは良いですが、そんな綺麗事ではなくて、何十年も続く自転車競技の乗り方、コレを大きく変えてしまう可能性がある、とも取れます。

乗り方や機材が変わっていくのを良しとするか、それとも悪しとするかということも、色々な意見があると思います。


2002年のツールでも現在のブラケットを握った、深い前傾で現在のエアロフォームに近いフォームを取っています。

ワタクシは別にUCIの味方であったり、逆にアンチUCIとかということではなく、客観的に見てみても、今回UCIが禁止にした理由や背景が見えて来ないこともありません。



▶最後に
今後は安全のための禁止事項(乗り方だけではなく)もっと増えるかもしれません。
例えばですが、ハンドルのフラット部に腕を乗せる乗り方。アレも危険と言えばかなり危険です。
saga
コレの安全性はOK?というところも無いわけではありません。

ワタクシ自身もやったことがないわけではありません。
前傾を深くしていき、空気抵抗のことを考えるとあの姿勢は理にかなってはいますし、わからなくはありません。
しかしハンドルを握っているわけではありませんし、とっさのことには対応できません。
ワタクシはプロのレーサーでもありませんし、うまいこと走れる自身もありませんし、まず危険ですので絶対にやらないと心に決めております。フラット部のバーテープをなくした理由の一つでもあります。

速さへの追求と安全性の両立、コレはもう解決のできない半永久的に続くことなのもしれません。

UCIの規定といえばかなり否定的な意見多数あるように思えなくはありませんが、忖度なしに見てみるとUCI側としても伝統を守ることと、新しいことを受け入れること、このバランスはなかなか難しい判断であるのかもしれません。

ということで今回はUCI スーパータック禁止を決定 禁止の背景を考えてみる、そんなお話でした。

追記。。。



関連動画

TTバイクは超速い!(乗り手??)

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