先日、新型DURA-ACE PD-R9300の低スタック化について、実際にスタックハイトの異なるPD-R550とPD-R9100を使って比較しました。
その結果、ペダルの違いは想像していた以上に大きく、特に足元の安定感や一体感、ダイレクト感について改めて考えさせられる結果となりました。
そしていよいよ新型DURA-ACE PD-R9300を実際に使用してみました。
従来のSPD-SLから新しいSPD-SLRへ変更され、スタックハイトだけでなく、クリートとペダルの接続部分まで大きく変わった新型です。
果たしてPD-R9100からどのぐらい違うのでしょうか。
ということで今回は、実際にPD-R9300を使用し、さらに旧型PD-R9100との左右同時比較まで行ってみました。

※前方側

シューズ側のナット部に入っている赤いスペーサーは取り外しましたが、クリート位置については思っていた以上に余裕を持って合わせることができました。
ですので、少なくともSH-RC903を使用していて、極端な前後位置に設定していなければ、新型クリートでもクリートポジションについてはそれほど心配しなくてもよさそうです。
個人的には、ここがクリアできたことでようやくスタートラインに立てた気がしました。
それでは、いよいよ実走です。
▶インプレッション
①最初に感じたこと
まず分かりやすかったのが、クリートのキャッチがしやすくなったことです。ペダルへクリートを合わせやすく、踏み込んだときにも「パンッ」と決まりやすい。これは走り出して比較的すぐに分かりました。新品ということもあるかと思いますが、はまったときの音も、旧型より若干大きくなったような印象があります。
ペダルやクリートも摩耗や劣化が進んでくると、はめるときに「モヤッ」とした感触になるものがありますが、新型は「パンッ!」と気持ちよく、その感触が足裏全体に伝わってくるようなイメージです。このあたりも、後ほど感じた“ペダルを面で捉えている感覚”につながっているのかもしれません。
実際SHIMANOはSPD-SLRでキャッチゾーンを広げ、クリップイン時のエンゲージメント角度を従来SPD-SLの15.5°から10.5°へ小さくしたと説明しています。今回感じた「はめやすさ」は、この変更によるものと考えてよさそうです。
一方で、クリートを外すときのリリースは旧型より若干硬くなったように感じました。スプリングテンションはどちらも最弱ですので、同じ設定でも新型の方が少ししっかりした感触です。
そしてもう一つ感じたのが、サドルが少し高くなったような感覚です。スタックハイトが低くなった分、同じサドル位置であればサドルからペダルまでの距離はわずかに長くなります。そのため、実効的にはサドルが少し高くなったような状態です。確かに「ちょっと高いかな」という感覚はありますが、その差は2mm程度です。
実際に乗っていると、しばらくすればほとんど気にならなくなる程度でした。乗れないとか、絶対にサドル高を変更しなければならないというほどではありません。レーパンのパッド厚などでも変わり得る程度ですので、少なくとも私の場合は、まずはサドル位置を変更せずそのまま使用できそうです。
②走行時の使用感
そして肝心の走行時の使用感です。
正直なところ、最初に緩く走っている段階では、
「ものすごく変わった!最高!」
というほどのことはありませんでした。
これまで6年以上にわたって使用してきたPD-R9100も元々非常によくできたペダルです。
普通にシッティングで流している程度であれば、スタックハイトが低くなったことも含めて、「確かに少し違うかな?」という程度でした。
ただ、300W台後半ぐらいまでパワーを掛けたり、発進時にダンシングをすると、新型の方が少し足元が安定しているように感じます。
またシューズとペダルの距離が近くなったような、より直接ペダルを踏んでいるような感覚もあります。
路面から入ってくる情報についても、単純に振動が増えたというより、ペダルを介して路面との接触がより直接伝わってくるような感じがあります。
とはいえ、正直なところ「PD-R9100から絶対に交換した方がいい!」と感じるほどではありませんでした。
③クリート問題
むしろ初乗りで一番気になったのが、ペダルそのものではなくクリートでした。
これまで私はDURA-ACEグレードのペダルに付属してくる旧SPD-SLの青クリート、SM-SH12を使用していました。フロート量は2°です。
一方、新型PD-R9300に標準付属するCL-SL110は黄色で、フロート量は6°(±3°)です。新SPD-SLRにも2°の青クリートCL-SL120がありますが、PD-R9300に付属するのは黄色の6°タイプです。SHIMANOもCL-SL110について、6°のフロートによって快適性や関節への負担軽減を狙った、幅広いライダー向けのクリートと説明しています。
これが私にはかなり気になりました。私はこれまで2°の青クリートを長く使用してきたため、ペダルの上で足がヌルヌルと動く感覚がどうしても気になります。
ペダルそのものは以前よりダイレクトになったように感じる。それなのにクリート側は、これまでより大きう動いてしまいます。
そのため初乗りの段階では、「これはペダルそのものの違いなのか、それともクリートのフロート量による違いなのか?」という部分が分かりにくくなってしまいました。
新型SPD-SLRにも2°の青クリートが用意されているので、選択肢そのものに問題があるわけではありません。ただ、旧型では青2°を使っていた私からすると、なぜ新型PD-R9300の標準付属が黄色6°なのか?という疑問は残りました。
▶実験:左右に新旧ペダルを付けてみた

普通に新型へ交換して乗っているだけでは、どうにも違いが分かりづらい。そこで少々変なことをしてみました。
右側に新型PD-R9300、左側に旧型PD-R9100を取り付けて走ります。クリートはPD-R9300側が黄色(±3°)、PD-R9100側が青色(±1°)です。
これなら、新旧の違いを同じ走行中に左右の脚で比較できるのではないかと考えました。もちろん身体そのものに左右差があること、そしてクリートのフロート量も異なること、その点は前提としてお読みいただければと思います。
今回は約10分間の走行を、時間を空けながら3回行いました。一度降りて感覚をリセットし、再び乗っても同じ違いを感じるのか確認します。
すると…今度は、違いがかなり明確に分かりました。
✓ 足裏の感覚
左右同時に比較すると、新型PD-R9300側は、ペダル全体をしっかりと踏んでいる感覚があります。横方向の母趾球から小趾球付近までだけではなく前後も含め、踏み面全体でペダルを捉えているような感じです。
もう少し感覚的に言えば、足裏でペダルの形が分かるようなイメージです。
対して旧型PD-R9100側は、新型と同時に比較すると、ペダル軸の周辺を少しモヤッと踏んでいるような感覚があります。もちろんPD-R9100単体で使用しているときには、そんな不満を感じたことはありません。
しかし左右で新旧を同時に使うと、
新型=ペダル全体を面で捉える
旧型=ペダル軸付近を中心に捉える
という違いがかなり明確に感じられました。
特に分かりやすいのがダンシングです。身体を支えながらペダルへ荷重を掛けたとき、新型側の方が足元がしっかりしていて、とにかく踏みやすい。ただしダンシングだけではなく、左右違うペダルを装着して比較すると、シッティングや軽い巡航でも違いは明確に分かります。
そして路面から伝わってくる情報についても、新型側の方がより直接的に感じられました。
✓ 安定感
先ほどから散々気になりすぎている黄色クリートです。
正直に言って、私はやはり6°のフロートが好きではありません。事あるごとに足元がヌルヌル動く感覚がどうにも気になり、慣れないうちはペダルから外れそうな感覚にすら感じてしまいます。これは何度乗っても変わりませんでした。
ところが、そのクリートの動きとは別に、新型側の方が明らかに足元は安定しています。
つまり、「クリートが動かないから安定している」という単純な話ではなさそうです。むしろ新型は6°の回転フロートがある状態でも、ペダルそのものをしっかりと捉えている感覚があります。
SHIMANOはPD-R9300について、ワイドなプラットフォーム、低スタックハイト、一体型ステンレス製コンタクトプレートなどによって、安定性やインターフェース剛性を高めています。
今回感じた「面で踏める感覚」が、低スタックによるものなのか、ペダルボディの剛性なのか、クリートとペダルの接続構造なのか。どれが決め手なのかまでは分かりませんが、おそらく複数の要素が合わさった結果なのだと思います。
ただ少なくとも、旧型とは明確に違う。これは左右同時に比較したことで、かなりよく分かりました。
✓ バイクとの一体感
そして何度か比較しているうちに、新型の良さとしてもう一つ感じるようになりました。
バイクとの一体感です。
足元が安定し、ペダル全体をしっかり捉えられることで、単純にパワーを掛けるだけではなく、バイクを動かす際にも新型の方がコントロールしやすいように感じます。
これらは「何W増えた」という話ではありません。実際、新型へ交換したからといって急にパワーが上がるようなこともありませんでした。
それでも、身体 → シューズ → ペダル → バイクまでのつながりが、旧型より一段はっきりしているように感じます。
新型SPD-SLRでSHIMANOが狙った「一体感」というのは、こういうことなのかもしれません。
▶まとめ:PD-R9100からすぐに交換するべきなのか?
その結果、ペダルの違いは想像していた以上に大きく、特に足元の安定感や一体感、ダイレクト感について改めて考えさせられる結果となりました。
そしていよいよ新型DURA-ACE PD-R9300を実際に使用してみました。
従来のSPD-SLから新しいSPD-SLRへ変更され、スタックハイトだけでなく、クリートとペダルの接続部分まで大きく変わった新型です。
果たしてPD-R9100からどのぐらい違うのでしょうか。
ということで今回は、実際にPD-R9300を使用し、さらに旧型PD-R9100との左右同時比較まで行ってみました。
▶使用前の懸念
新型PD-R9300を使用する前に、一つだけ不安だったことがあります。それは、これまでと同じクリートポジションを出せるのかどうかです。使用しているシューズはSHIMANO SH-RC903(RC9)です。
私は普段のクリート位置はど真ん中というよりも、若干後方寄りにしています。
もし新型クリートでこの位置まで出せないのであれば、使用自体を諦めることも考えていました。
そこでまず、現在使用している旧型クリートの位置をシューズへマーキングしておきます。
シューズの裏側は特に目に付く場所でもありませんし、同じ位置に合わせることのほうがよほど重要度が高いということもあり、私はいつもクリートの外周を直接油性マジックでなぞっています。 
そして、そのマーキングに新型クリートを合わせてみます。
すると、新型クリートの方が旧型より若干全体的に小さくなっていることが分かりました。
すると、新型クリートの方が旧型より若干全体的に小さくなっていることが分かりました。
※後方側

※前方側

シューズ側のナット部に入っている赤いスペーサーは取り外しましたが、クリート位置については思っていた以上に余裕を持って合わせることができました。
ですので、少なくともSH-RC903を使用していて、極端な前後位置に設定していなければ、新型クリートでもクリートポジションについてはそれほど心配しなくてもよさそうです。
個人的には、ここがクリアできたことでようやくスタートラインに立てた気がしました。
それでは、いよいよ実走です。
▶インプレッション
①最初に感じたこと
まず分かりやすかったのが、クリートのキャッチがしやすくなったことです。ペダルへクリートを合わせやすく、踏み込んだときにも「パンッ」と決まりやすい。これは走り出して比較的すぐに分かりました。新品ということもあるかと思いますが、はまったときの音も、旧型より若干大きくなったような印象があります。
ペダルやクリートも摩耗や劣化が進んでくると、はめるときに「モヤッ」とした感触になるものがありますが、新型は「パンッ!」と気持ちよく、その感触が足裏全体に伝わってくるようなイメージです。このあたりも、後ほど感じた“ペダルを面で捉えている感覚”につながっているのかもしれません。
実際SHIMANOはSPD-SLRでキャッチゾーンを広げ、クリップイン時のエンゲージメント角度を従来SPD-SLの15.5°から10.5°へ小さくしたと説明しています。今回感じた「はめやすさ」は、この変更によるものと考えてよさそうです。
一方で、クリートを外すときのリリースは旧型より若干硬くなったように感じました。スプリングテンションはどちらも最弱ですので、同じ設定でも新型の方が少ししっかりした感触です。
そしてもう一つ感じたのが、サドルが少し高くなったような感覚です。スタックハイトが低くなった分、同じサドル位置であればサドルからペダルまでの距離はわずかに長くなります。そのため、実効的にはサドルが少し高くなったような状態です。確かに「ちょっと高いかな」という感覚はありますが、その差は2mm程度です。
実際に乗っていると、しばらくすればほとんど気にならなくなる程度でした。乗れないとか、絶対にサドル高を変更しなければならないというほどではありません。レーパンのパッド厚などでも変わり得る程度ですので、少なくとも私の場合は、まずはサドル位置を変更せずそのまま使用できそうです。
②走行時の使用感
そして肝心の走行時の使用感です。
正直なところ、最初に緩く走っている段階では、
「ものすごく変わった!最高!」
というほどのことはありませんでした。
これまで6年以上にわたって使用してきたPD-R9100も元々非常によくできたペダルです。
普通にシッティングで流している程度であれば、スタックハイトが低くなったことも含めて、「確かに少し違うかな?」という程度でした。
ただ、300W台後半ぐらいまでパワーを掛けたり、発進時にダンシングをすると、新型の方が少し足元が安定しているように感じます。
またシューズとペダルの距離が近くなったような、より直接ペダルを踏んでいるような感覚もあります。
路面から入ってくる情報についても、単純に振動が増えたというより、ペダルを介して路面との接触がより直接伝わってくるような感じがあります。
とはいえ、正直なところ「PD-R9100から絶対に交換した方がいい!」と感じるほどではありませんでした。
③クリート問題
むしろ初乗りで一番気になったのが、ペダルそのものではなくクリートでした。
これまで私はDURA-ACEグレードのペダルに付属してくる旧SPD-SLの青クリート、SM-SH12を使用していました。フロート量は2°です。
一方、新型PD-R9300に標準付属するCL-SL110は黄色で、フロート量は6°(±3°)です。新SPD-SLRにも2°の青クリートCL-SL120がありますが、PD-R9300に付属するのは黄色の6°タイプです。SHIMANOもCL-SL110について、6°のフロートによって快適性や関節への負担軽減を狙った、幅広いライダー向けのクリートと説明しています。
これが私にはかなり気になりました。私はこれまで2°の青クリートを長く使用してきたため、ペダルの上で足がヌルヌルと動く感覚がどうしても気になります。
ペダルそのものは以前よりダイレクトになったように感じる。それなのにクリート側は、これまでより大きう動いてしまいます。
そのため初乗りの段階では、「これはペダルそのものの違いなのか、それともクリートのフロート量による違いなのか?」という部分が分かりにくくなってしまいました。
新型SPD-SLRにも2°の青クリートが用意されているので、選択肢そのものに問題があるわけではありません。ただ、旧型では青2°を使っていた私からすると、なぜ新型PD-R9300の標準付属が黄色6°なのか?という疑問は残りました。
▶実験:左右に新旧ペダルを付けてみた

普通に新型へ交換して乗っているだけでは、どうにも違いが分かりづらい。そこで少々変なことをしてみました。
右側に新型PD-R9300、左側に旧型PD-R9100を取り付けて走ります。クリートはPD-R9300側が黄色(±3°)、PD-R9100側が青色(±1°)です。
これなら、新旧の違いを同じ走行中に左右の脚で比較できるのではないかと考えました。もちろん身体そのものに左右差があること、そしてクリートのフロート量も異なること、その点は前提としてお読みいただければと思います。
今回は約10分間の走行を、時間を空けながら3回行いました。一度降りて感覚をリセットし、再び乗っても同じ違いを感じるのか確認します。
すると…今度は、違いがかなり明確に分かりました。
✓ 足裏の感覚
左右同時に比較すると、新型PD-R9300側は、ペダル全体をしっかりと踏んでいる感覚があります。横方向の母趾球から小趾球付近までだけではなく前後も含め、踏み面全体でペダルを捉えているような感じです。
もう少し感覚的に言えば、足裏でペダルの形が分かるようなイメージです。
対して旧型PD-R9100側は、新型と同時に比較すると、ペダル軸の周辺を少しモヤッと踏んでいるような感覚があります。もちろんPD-R9100単体で使用しているときには、そんな不満を感じたことはありません。
しかし左右で新旧を同時に使うと、
新型=ペダル全体を面で捉える
旧型=ペダル軸付近を中心に捉える
という違いがかなり明確に感じられました。
特に分かりやすいのがダンシングです。身体を支えながらペダルへ荷重を掛けたとき、新型側の方が足元がしっかりしていて、とにかく踏みやすい。ただしダンシングだけではなく、左右違うペダルを装着して比較すると、シッティングや軽い巡航でも違いは明確に分かります。
そして路面から伝わってくる情報についても、新型側の方がより直接的に感じられました。
✓ 安定感
先ほどから散々気になりすぎている黄色クリートです。
正直に言って、私はやはり6°のフロートが好きではありません。事あるごとに足元がヌルヌル動く感覚がどうにも気になり、慣れないうちはペダルから外れそうな感覚にすら感じてしまいます。これは何度乗っても変わりませんでした。
ところが、そのクリートの動きとは別に、新型側の方が明らかに足元は安定しています。
つまり、「クリートが動かないから安定している」という単純な話ではなさそうです。むしろ新型は6°の回転フロートがある状態でも、ペダルそのものをしっかりと捉えている感覚があります。
SHIMANOはPD-R9300について、ワイドなプラットフォーム、低スタックハイト、一体型ステンレス製コンタクトプレートなどによって、安定性やインターフェース剛性を高めています。
今回感じた「面で踏める感覚」が、低スタックによるものなのか、ペダルボディの剛性なのか、クリートとペダルの接続構造なのか。どれが決め手なのかまでは分かりませんが、おそらく複数の要素が合わさった結果なのだと思います。
ただ少なくとも、旧型とは明確に違う。これは左右同時に比較したことで、かなりよく分かりました。
✓ バイクとの一体感
そして何度か比較しているうちに、新型の良さとしてもう一つ感じるようになりました。
バイクとの一体感です。
足元が安定し、ペダル全体をしっかり捉えられることで、単純にパワーを掛けるだけではなく、バイクを動かす際にも新型の方がコントロールしやすいように感じます。
これらは「何W増えた」という話ではありません。実際、新型へ交換したからといって急にパワーが上がるようなこともありませんでした。
それでも、身体 → シューズ → ペダル → バイクまでのつながりが、旧型より一段はっきりしているように感じます。
新型SPD-SLRでSHIMANOが狙った「一体感」というのは、こういうことなのかもしれません。
▶まとめ:PD-R9100からすぐに交換するべきなのか?
はっきり言って、少しでも高い安定感や一体感、ダイレクトなフィーリングを求めるのであれば、新型へ交換する価値は十分にあると思います。
ただし、PD-R9100も元々非常によくできたペダルです。私自身、PD-R9100しか知らなければ、今まで通り特に不満もなく使い続けていたと思います。実際、初乗りしたときには「確かに良い。でも急いで買い替えるほどではないかな」というのが率直な感想でした。
また複数台のバイクやローラー用バイクで従来SPD-SLを使っている場合、新しいSPD-SLRへ移行するには運用面も考える必要があります。SPD-SLRクリートは従来SPD-SLペダルとは互換性がありません。
シューズ側も同様で、新型クリートで希望する位置まで調整できない場合、これまでと同じクリートポジションを出せなくなる可能性があります。どんなに良いペダルであっても、自分に必要なポジションが出せないのであればおすすめはできません。
※調整範囲の広いCL-SL130も用意されていますが、こちらはSPD-SLR本来の低スタック化のメリットは対象外となります。
ですので、PD-R9100を問題なく使っている人が、今すぐ無理に新型へ交換する必要はないと思いました。
ただ、左右で新旧を同時に比較してしまうと話は少し変わりました。
新型の「ペダル全体をしっかり踏める感覚」を知ってしまうと、私はもう旧型へ戻りたいとは思いません。
今使っているPD-R9100に不満がなければ、そのまま使い続けてもいい。ですが、これから新しく購入する、あるいは今使っているペダルが寿命を迎えるのであれば、クリートポジションに問題がない限り、個人的には新型を選ぶと思います。
デメリットも考慮した上での現時点の評価です。
▶なぜ、黄色6°クリートが標準付属に??
最後になりますが、ペダルそのものはかなり気に入りました。一方で、最後までどうしても気になったのが、標準付属の黄色6°クリートです。
もちろん6°のフロート量が悪いという話ではありません。ある程度足元に自由度を持たせたい方や、これまで黄色クリートを使用してきた方であれば、むしろこちらの方が使いやすい場合もあると思います。
ただ、これまで2°フロートの青クリートを長く使用してきた私には、どうしても足元がヌルヌルと動く感覚が大きく感じられました。新型ペダル自体はこれだけ足元の安定感や一体感が高いのに、クリート側では大きく動く。この組み合わせが、個人的には少しもったいなく感じます。
そして旧型では青クリートを使用してきただけに、「なぜ新型になったタイミングで標準付属を黄色6°にしたんだ??」というのが率直なところです。
幸い新型SPD-SLRにも2°フロートの青クリートCL-SL120があります。これに交換すれば、今回感じた安定感、一体感、ダイレクト感がさらに自分好みになるのか。次は青2°クリートへ交換して、改めて確認してみたいと思います。
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